プロ目線で教える上手な予算の組み方

注文住宅での家づくりでは、約7割の人が住宅ローンを組んでいます。

 

そのとき、借入金額を「融資限度額」いっぱいで予算を考えてはいませんか?ローンの返済期間についてしっかり考えて予算を決めましたか?

 

そして、あなたの考える「注文住宅の予算」は本当に無理のない金額ですか?

 

ここでは、注文住宅での予算の組み方を、実際に建てた人の予算と比較をしながらご紹介します。

「融資可能額」と「返済可能額」の違い

融資可能額とは

 

「融資可能額」は貸し手(金融機関)から見て”返済ができるであろう金額”のことを指します。

 

住宅ローンを利用して注文住宅で建てる場合、金融機関は”どれだけの金額を融資できるか”といった「融資可能額」の審査を行います。

 

この「融資可能額」は主に年収から算出され、近年では注文住宅の場合年収のおよそ6倍〜7倍が相場となっています。※金融緩和や低金利の影響で、年々年収に対する融資可能額は上昇しています。

 

返済可能額とは

 

返済可能額とは借り手(施主)から見て”返済が可能な金額”のことを指します。

 

「融資可能額」=「返済可能額」と思いがちですが、融資可能額はあくまで統計上での数字です。

 

例えば年収が同じ500万でも家庭によって毎月の出費は違いますし、毎月のローン返済に充てられる金額の割合も違います。

 

住宅ローンは「融資可能額」を基準にするのではなく、自分の生活に合わせた収支を考慮したうえで「返済可能額」を基準にすることが大切です。

注文住宅における住宅ローンの借入相場

注文住宅における全体の予算の相場や、建築面積の相場などを紹介している記事は多くありますが、住宅ローンの借入れ額にスポットを当てて紹介している記事はあまり見かけないですよね。

 

記述の通り、住宅ローンは返済可能額から計算して借入額を決めることが大切です。ここでは、年収別に住宅ローンの返済負担率の目安をご紹介します。

年収 返済負担率
300万円以下 20%以下
300万円〜400万円 20%〜25%
400万円〜500万円 25%〜30%
500万円〜600万円 30%〜35%
600万円以上 40%以下

返済負担率=年収における住宅ローン返済額の割合

 

例えば年収350万で返済負担率25%とした場合、年間の返済額は350×0.25=87.5で87.5万円となります。これを月々で割ると87.5÷12=7.29万円となります。

 

注文住宅市場において、住宅ローンの利用者は30代が約6割を占めています。家族構成の平均値は夫婦+子供2人。このことを念頭に置きながら、ご自分の家庭と比較してみてください。

LCC(ライフ・サイクル・コスト)を考えて予算を組もう

ライフ・サイクル・コストとは設計・建築から建物の維持・管理、最終的な解体・廃棄までを考えた建物の全生涯にかかるコストのことです。注文住宅での家づくりではつい建物完成までの費用ばかり考えがちですが、建ててからも修繕費などの費用がかかります。

 

将来の家計の内訳を想定して、ご自身の年収から見た住宅ローンの返済負担率と比較しながら「注文住宅の予算」を考えることが大切です。

 

せっかく理想通りの注文住宅を建てられても、返済が滞ってしまっては元も子もありません。将来まで見据えたお金の動きまで考慮して、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。

 

家計の内訳例
建てる前(賃貸の場合) 建てた後(単世帯、戸建の場合)
生活費 生活費
光熱費 光熱費
保険料(生命保険、火災保険など) 保険料(生命保険、火災保険、地震保険など)
貯蓄(教育費など) 貯蓄(教育費など)
家賃・駐車場代 住宅ローン返済
マイホーム貯金 メンテナンス費(外装の修繕、設備のメンテナンス等)
  固定資産税・都市計画税

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